2026年6月19日~21日に神戸市で開催された「第71回日本透析医学会学術集会・総会」に参加し、当院より演題発表を行いました。
演題名は、
「グラフト吻合部感染に対して、ステントグラフトとグラフト全抜去した一例」
です。


発表内容について
人工血管内シャント(AVG)は、自己血管によるシャント作製が困難な患者さんに対して広く行われているバスキュラーアクセスです。
一方で、人工血管感染(AVG感染)は重篤な合併症の一つであり、感染が進行した場合には人工血管の抜去手術が必要となることがあります。
近年では、グラフト静脈吻合部狭窄に対してViabahn(バイアバーン)などのステントグラフトを使用する機会が増えています。
しかし、ステントグラフト感染症例では、血管との癒着により抜去が困難になることがあり、手術方法の選択が重要になります。
今回の発表について
今回経験した症例では、人工血管静脈吻合部に留置されていたViabahnステントグラフトを含めた人工血管全抜去術を施行しました。
通常、ステントグラフトは周囲組織と強く癒着することがありますが、本症例では留置期間が比較的短かったこともあり、牽引による抜去が可能でした。
本症例の経験から、
「ステントグラフト留置期間が短い症例では、牽引による低侵襲な抜去が可能な場合がある」
ことが示唆されました。
以下が、バイアバーンステントを低侵襲で抜去したシェーマになりますので、ご参考にして頂けたらと思います。

私たちの取り組みについて
私たちは、
- バスキュラーアクセス手術
- VAIVT(経皮的血管形成術)
- 人工血管シャント管理
- シャント感染治療
- 長期留置カテーテル管理
など、バスキュラーアクセスに関する専門的診療を行っております。
今後も学会発表や研究活動を通じて、より質の高いバスキュラーアクセス診療を提供できるよう努めてまいります。
